『プリカに しらたま』リリースまでの裏話
こんにちは!広報の石田です。
マネーフォワードでは、自動貯金アプリ『しらたま』を提供しています。今年5月に新たにプリペイドカードに貯金ができる『プリカに しらたま』も開始しました。
名前もデザインも可愛らしいサービスですが、実はリリースまでに沢山の汗と涙が詰まっているんです。今回は『しらたま』を率いる3名にお話を聞いてきました!
■話者
・安江友宏(写真:一番左):PFM本部 新規事業開発部 しらたまグループ(2018年4月1日入社 )
・坂本 浩(写真:右から三番目):PFM本部 新規事業開発部 しらたまグループ(2017年9月1日入社 )
・黒木 泰波(写真:左から二番目):マネーフォワードビジネスカンパニー クラウド横断本部 デザイン部(2017年5月1日入社 )
メンバー全員が「プロダクトオーナー」
石田:それではよろしくお願いいたします!
しらたまチームは少人数で動いているイメージですが、どんなメンバーでサービスを作っているんですか?
安江:今はしらたま専属のメンバーが4名、他サービスとの兼務が1名で、仰る通りスモールチームで動いていますね。機能ごとに1人ずつしかいないので、1人欠けると大変な感じです。
ジョインして1年以内のメンバーがほとんどなので、1から皆で今のサービスを作っているんですが、それがとても楽しいです。
石田:そうなんですね。坂本さんはどんな役割なんですか?
坂本:僕は今は、「なんでも屋さん」ですかね。お金まわりは安江さんに見てもらっていますが、取り組む領域はあまり自分で絞っていないです。
安江:ひろし(坂本)さんはリーダーとしてチームを引っ張ってくれています。みんなの意見を聞いて最終決定する役目をしてもらっていますね。
坂本:エンジニアのぱぐ(佐藤)さんはとにかく「プロダクト愛」が強い。自分で『マネーフォワード ME』のユーザー交流会「SHIP」に参加して「しらたまどうですか?」って意見を聞いたり、自分からデータを見て改善案を出してくれたり、エンジニアの領域は超えているんではないかと思います。
石田:すごいですね。エンジニアの中でもお二人のような方って少ないんじゃないですか?
安江:はい、少ないと思います。非常に研究肌でこまめに数字をみたり、デザイン領域にも意見をくれるので、尊敬しています。
黒木:本当に、なんでも屋ですごいと思います。
坂本:安江さんは元銀行員とは思えないくらい。自分で協業先を見つけたり自分でこうしたほうがいいとなったらすぐ電話して取引先と話していたり、スピード感がすごいなと思っています。寝ていなくて大丈夫かなと思いますけど(笑)
安江:まあ兼務もありますし、趣味も大事ですから。
石田:お身体だけは大切にしてくださいね(笑) 黒木さんはどうでしょうか?
黒木:しらたまはゼロからデザインに携われたので、自分にとっても新しい挑戦になりました。ユーザーテストでは、ひろし(坂本)さんやぱぐ(佐藤)さんもデザインに関して意見をくれるので、それで勉強できたこともいっぱいありました。
坂本:ちゃんくろさんは「粘り強い」と思います。怒ったところ全然見たことないなあと。
全員:たしかに。
安江:お金のアプリなのでセキュリティ面とか留意しないといけないんですけど、そこをしっかりとおさえつつも違和感が無いように作っていただきましたね。
坂本:セキュリティとか同意とるタイミングなどはずっと話し合っていました。
石田:UXとセキュリティのバランスが難しそうですね。少ない人数で軸をぶらさずに開発を進めるための、作業効率化の秘訣はあるのでしょうか?
坂本:まず、mtgを行ったときには必ず議事録を残して、なぜこの意思決定に至ったのか経緯が分かるようにしています。
安江:ひろし(坂本)さんにプロジェクト管理をお願いしていますが、作業の優先順位をしっかりと決めて、タスク管理をしています。僕は自由に動かせてもらっていますが(笑)頭の中で覚えているんですが、共有フォルダに残したりするのが苦手なんです。そういう苦手なところは皆にお願いをしています。
石田:バランスが取れているんですね。
安江:はい、得意分野、苦手分野をそれぞれ補完しあっているのではないですかね。
坂本:それにスモールチームなので皆が皆プロダクトのことを考えています。全員がプロダクトオーナー意識で、開発だけしかしないですみたいな人はいないですね。
石田:全員がプロダクトオーナー意識って、心強いですね。
「リリース前のどん詰まり」からリリースまで
石田:『プリカに しらたま』開始まではどんなことがありましたか?
坂本:2018年からメンバーの入れ替わりがあり、ばたばたしたときがありました。
安江:そうですね。本当は『プリカに しらたま』を今年の1~2月にリリースする目標だったのが、なかなか前払式支払手段発行業の登録申請の承認がおりず、3~4月は特にチーム全体のモチベーションも下がってしまっていました…。
坂本:その頃はテストばっかりやっていて、実務に追われていましたしね。
石田:そんなことがあったんですね。そこからリリースまでどうやって立て直したんですか?
坂本:「一度合宿しようか」という話になって、目黒の「AWS Loft Tokyo」で合宿をしたんです。
黒木:それまでは機能などにとらわれ過ぎていて、視野も狭くなってしまっていたと思います。合宿ではそういうのを一切気にせず、「しらたまをどういうサービスにしたいか」について自由に意見を発散できたので、未来が見れるようになりましたね。
(「AWS Loft Tokyo」にて合宿中の様子)
安江:うん。それと自由に発散できるように敢えてオフィスがある田町は外しました。過去、一度社内で合宿をやったことがありましたが、オフィスやオフィスがある街を出ることは意外に重要であることに気が付きました。
石田:なるほど。別の場所だと新鮮な気持ちでクリエイティブになれますしね!
安江:はい。あと、合宿ではあくまでも「発散」に集中して、その場では纏めず、オフィスに帰ってから纏めることを意識しました。合宿内で纏めようとするときれいに落ち着いちゃうので…。
坂本:合宿、すごく良かったんで、定期的にやりたいですね。
安江:そうですね!定期的にやりましょう。
石田:その合宿がきっかけでみんなのモチベーションが戻ったんですね?良かったです。
安江:その後5月中旬にやっと免許がとれたときは本当に嬉しくて、思わずみんなで立ち上がって拍手しました。色々大変だったけど、ノウハウも会社に貯まったと思うので、会社全体の利益に少し繋がったかなと思います。
石田:本当にそうですね。坂本さんと安江さんは、法務とすごく長い間やりとりされていた印象です。
安江:はい、1年くらいはずっと、毎日に近いくらいの頻度でやりとりしていたんではないかと思います。免許が取れたのは特に法務の皆さんのおかげだと思っていて、本当に感謝しています。
坂本:法務の方のすごいところが、「プロダクトファースト」で考えてくれるところですね。「これは法務的に難しいです」という一方的な回答ではなく、「一度、金融庁にきいてみましょう」と言って、どうしたらできるかを一緒に調整してくれようとしてくれるんです。
UXも考えつつ法務的に許容できるラインを話してくれるのは貴重なのではないかと思います。
(前払式支払手段発行業の登録が完了した時の様子 『しらたま』のチームメンバーと、写真中央は法務の高橋さん)
石田:本来の役割を超えた仕事ができるってすごいですよね。
安江:はい、とても素晴らしいことですし、ありがたいです。
「未来を考えられるサービス」にしたい
石田:実際に、しらたまのユーザーからはどんなニーズがあるんですか?
坂本:先日ユーザーアンケートをとったところ、毎月おこづかいで暮らしていたり、将来に向けて貯金をしている方が、自由に使えるお金を確保するためにアプリを活用していることが、はっきりわかりました。
石田:面白いですね。『しらたま』には、おつり貯金や値引き貯金、つみたて貯金などいくつか貯金方法がありますが、何が人気ですか?
坂本:『プリカに しらたま』は、現在はおつり貯金に限定されるのですが、銀行口座に貯める『バンクに しらたま』(これまで提供していた『しらたま』)ではつみたて貯金が人気ですね。一日いくらずつ貯めるのかが分かりやすく、計画的に貯金ができるからだと思います。
石田:たしかに、毎日100円や500円ずつなど、昔貯金箱に毎日小銭を入れている感覚でわかりやすいですね。これからしらたまをどんなサービスにしたいですか?
坂本:貯金がうまくできない人が楽しく簡単に貯金ができるようになったり、貯金をして数年後に夢を叶える計画を立てたりなど、未来を考えられるサービスにしたいですね。
石田:私もユーザーの一人であるので、これからどんなアップデートがあるのか楽しみです!
本日は、ありがとうございました。